こんにちは練習専門ガイド「ボイヤンシー」の佐野です。
潜行してすぐに「息が苦しい」と感じたことはありませんか?
私自身、ダイビングを始めたばかりの頃は、潜ってすぐに襲ってくる息苦しさに悩まされていました。「向いていないのかな?」と不安になりましたが、不思議と5分経てば楽になる。
そんな状態を2年ほど経験して、ようやく「正体」に気づきました。
今回は、そんな私が「潜行直後の息苦しさ」を克服するまでに気づいた原因と、その対処法をご紹介します。
潜行直後の息苦しさに困っているダイバーさんはぜひ参考にしてみてください。
【器材】ドライスーツの首の締め付け(物理的な圧迫)
私は沖縄でライセンスを取ったので、ウェットスーツでのダイビングの経験しかなく、ドライスーツに全くと言っていいほど慣れておらず、首が締め付けられる感覚が苦しいのが結構強かったです。
中古のドライスーツで、首の太さが若干あっていなくてキツかったのもあり余計に息苦しさの原因になっていました。
ダイビング後に首のネックシールにペットボトル詰め込んで数センチ単位で慎重に伸ばして調整するのもありです。
少しゴムを伸ばして首の締まりを改善したら首周りの息苦しい感覚はかなり解消されました。
やりすぎると伸びて水没するので注意が必要ですが、少し首周りがキツいドライスーツの場合は若干なら伸ばして調整するのもありです。
【心理】緊張による心拍数の上昇(過呼吸のリスク)
毎回セッティングぐらいから緊張してきて心拍数が上がって、タンクを背負う直前ぐらいから結構ドキドキしていました。
当然、酸素の消費量が増えるので息苦しくなりやすくなりますし、吸い気味の呼吸になるので過呼吸になりやすくなってしまいます。
緊張すると体に力が入るので、ここでも酸素の消費量が増えて息苦しさを感じます。
実は、『息が苦しい!』と感じるシグナルは、酸素不足ではなく二酸化炭素の蓄積によるものです。
緊張して浅い呼吸(吸い気味の呼吸)になると、古い空気が吐き出せず、この二酸化炭素が溜まって苦しさを生んでしまいます。
スキンダイビングをされる方などはトレーニングされている方が多いですが、体の中の二酸化炭素濃度が高い状態に体を慣れさせる訓練をする(地上で息を止める練習)と息苦しさに対する耐性が上がります。
エントリー前の緊張はある程度メンタルコントロールするか、脳筋で慣れるまで頑張るか……と言いたいところですが(笑)
要は『場数を踏んで脳を安心させてあげる』のが一番の近道です。
私がやっていた緊張をほどくメンタルコントロール法もありますが、ダイビングの経験本数が増えると自然とリラックスできるようになり、緊張しづらくなっていくので、最初は間隔を開け過ぎずにダイビングを継続していると、息苦しさは出てこなくなるので、たくさん潜りに行きましょう。
【陸上】エントリー前の移動で既に「息切れ」している(体重の半分の負荷)
ビーチエントリーのポイントで潜る場合、スーツを着て体が締め付けられている状態で、重たい器材を背負ってエントリーポイントまでとことこ歩いていく。
実はこれだけでも潜る直前に既に息切れしています。
重たいのとスーツで動きが制限されているのでゆっくり動いていますが、ダイビング器材をフル装備にするとウェイト無しでも20〜25kgぐらいになるなんて言われています。
体重50kgの私にとって、25kgの器材は自分の体重の半分。
日常生活で、自分の体重の半分を背負ってドライスーツで歩くなんてこと、ありませんよね?
移動だけで息が上がるのは、実は『当たり前』なんです。
体が軽いほど強い力を出すにはエネルギーが必要になるので、体が大きい人よりもあまり動いていないようでもかなり酸素とエネルギーを使って移動する必要があるのです。
日常生活で自分の体重の半分ぐらいのものを背負って移動するなんてことしないので、移動だけで息が上がっていることに2年も気が付いていませんでした。
器材を背負うのはなるべくすれすれまで待つ。
波が立っていなければ水面で、プカプカ浮いて力を抜いて息を整えてから潜行するようにすると潜行直後の息苦しさは解消されます。
【水面】フィンの着脱で体力を使い果たしている
ビーチエントリーでどこでフィンを履くのかというのは結構難しい問題で、慣れてくれば水面で浮きながらフィンを履くのが一番楽ですが、最初は膝の高さぐらい浅い場所で片足立ちになってフィンを履いていました。
器材の重さを片足で支えるのは、それだけでも大変です。
さらに浅い場所であるほど波の影響が強くなるので、強い波の衝撃にも備えなければならず、当時の私はかなり無理をしてフィンを履いていました。
すんなりフィンがはければまだ良いのですが、上手くフィンが履けなくて力で強引に履こうとしたりするとそれで息が上がってしまいます。
腰ぐらいの高さまで水面が来るところまで進んでから、浮力を確保して器材の重さをBCDに預けた状態で、スノーケルを咥えてフィンをはくのが最初は楽かもしれません。
慣れてくれば浮力をしっかり確保して水面であおむけにぷかぷか浮いた状態(スノーケルは使わない)でフィンを履く練習をすると体力を消耗せずに済みます。
まずは『足が止まっているか』を意識するだけで、水面での消耗は劇的に減らせます。
【姿勢】水面待機でのムダな「バタつき」
特に初心者の時は酷かったのですが、水面で待機の場合に姿勢を保とうとして一生懸命フィンをバタバタやっていました。
ボートエントリーの水面集合の時も同じことをやりがちです。
これが息苦しくなってしまう原因で、無意識に姿勢を保つために手足をバタつかせていると運動量が上がって息があがりやすくなります。
基本はBCDに空気をしっかり入れていれば沈まないのですが、なんかそれだけだと不安で初心者のうちってついついフィンをバタバタさせて顔がしっかり水面から出るようにしたり、姿勢を保つためにフィンがなかなか止められないことが多いです。
BCDで浮力確保できていることが前提ですが、どうしてもタンクの重さで後ろ側にひっくり返されやすいので、タンクの重さにそのまま体を預けてあおむけで浮いているか、スノーケルを使ってうつ伏せ気味になって足が動いていないか自分で確認しながら水面待機するようにしたら息切れしにくくなりました。
今は水面待機の時はBCDに空気しっかり入れていれば、うつ伏せでも仰向けでもぷかぷか休んで呼吸を整えてから潜ることができますが、最初は自分の足が動いていないか確認するとよいと思います。
【潜行】「早く潜らなきゃ」という焦り
ダイビングはじめたての時は、緊張して息を吐けなかったり、潜行中にフィンを動かしてしまってフィンキックのせいで水面に戻されてうまく潜行できない、潜行中にひっくり返されてしまうことが多いです。
その為、潜るのに力んでバタバタ動きながら、潜行してしまうことが多いです。
バタついて潜行すると、息が上がってしまうと、潜ってから息切れを起こしてしばらく息苦しい目にあってしまいます。
特にフリー潜行は潜れないと焦ってフィンでバタバタしがちですが、潜行が上達してきて落ち着いてじっと沈んでいくのを待っているぐらいの気持ちで潜れるようになると息切れしなくなります。
まとめ
海の世界は、リラックスした先に本当の感動が待っています。
「息苦しさ」の正体は、体力のなさではなく、ちょっとしたコツを知らないだけかもしれません。
もし、「どうしても水面で焦ってしまう」「潜行がうまくいかない」と悩んでいるなら、ぜひ一度当店のプラクティスにご参加ください。
25kgの器材を背負いながら、どうすれば「最小限の力」で海を楽しめるか。
私の2年間の苦労から得た裏技をすべてお伝えします。
焦らなくて大丈夫。一緒に、もっと楽に潜れる自分を見つけにいきましょう!
水面での脱力や潜行スキルをじっくり練習したい方は、「スキルアップ・プラクティス」をぜひご検討ください。
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(※講習ではなく、認定ダイバー向けのスキルアップ練習プログラムです)


